幹細胞治療と「形成外科」

「形成外科」は、英語では「Plastic and Reconstructive Surgery(PRS)」と表記されます。

すなわち、「Plastic=形を造る」「Reconstructive=再建する」を専門とする「Surgery=外科」を意味しています。

形成外科は、単に病気を治すのではなく、身体の機能を本来あるべき姿に修復・再建しながら、見た目(形態)にも配慮して整えることを目的とする医療分野です。

診療内容は多岐にわたり、創傷外科、再建外科、先天異常、腫瘍外科、美容外科など、体表の病気を中心とした幅広い領域をカバーしています。

その中で、一定の臨床経験と学術実績をもとに日本形成外科学会に認定された医師が「形成外科専門医」と呼ばれます。

近年、「異常を正常に戻す」ことを目的とする再生医療の中でも、幹細胞治療は特に注目を集めています。

内科、外科、整形外科、小児科、産婦人科など、さまざまな分野で幹細胞治療の可能性が日々検証されており、形成外科も例外ではありません。

私たち形成外科医にとって、「傷つき老化した組織を再生し、美しく治す」ということは、永遠のテーマであり、使命です。

さらに、形成外科が対象とするのは、体表の見た目や機能異常です。

治療の結果は患者さんの目に直接触れるものであり、それが満足度や生活の質(QOL)に直結します。

だからこそ、私たちは一つひとつの治療に真摯に向き合い、結果にこだわり続けています。

当院の形成外科専門医チームが幹細胞治療に取り組むにあたり、特に大切にしているのは次の3点です。

(1)治療の適応を見極め、安全で正しい幹細胞治療を行う
 幹細胞治療は誰にでも行えるわけではありません。必要性と効果をしっかりと見極め、適切な症例にのみ行うことが、安心・安全な治療につながります。

(2)老化して傷ついた組織を再形成し、細胞そのものの若返りを目指す
 見た目だけでなく、細胞レベルでの再生を目指すことで、より根本的な治療を実現します。

(3)脂肪採取する部位を極限まで美しく治す
 幹細胞治療の前提として行われる脂肪採取においても、形成外科専門医としての美的感覚と技術を最大限に発揮します。

幹細胞治療は、万能な魔法のような医療ではありません。

その目的を達成するには、保険診療・自由診療にとらわれず、多くの治療法を複合的に組み合わせる必要があります

当院では、豊富な実績を持つ形成外科専門医のチームが、最新の科学的知見と広い視野に基づき、患者様一人ひとりに最適な治療計画を立てています。

この患者さんに幹細胞治療は本当に必要なのか

必要であれば、どうすればその効果を最大限に引き出せるのか

見た目も心も若々しく、元気に過ごしていただくにはどうすればよいのか

そうした問いに常に真摯に向き合いながら、治療にあたっています。

私たちは、「再生」と「再建」の専門家である形成外科専門医としての誇りと責任を持ち、幹細胞治療の可能性を最大限に引き出す、総合的な再生医療を提供してまいります。

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